ずっと調子よく乗ってた250SXFだったんですが、少し前からちょっと具合が悪いんですよね。最初の症状は、普通に走行して戻って来てエンジンを止めようとしたときに、フッ…て感じに勝手にエンジンが止まっちゃうのから始まりました。何回かそんなことがあって走行中にもエンストするようになり、最終的にはエンジンはかかるんですが(かなりキックします)、何メートルかでエンストしてウンともスンとも言わなくなりました。初めてのFI車両ですし、何だかめんどくさい事になったもんだよ…ってとこですね。
大体僕は初物に当たると周りの人より先に意味の解らないトラブルを経験することが多くて、まあ今回も良い勉強をさせてもらえるなと気分を切り替えて修理に入りました。
今までならまずは燃料が来ているかを見ますよね。その後は火が飛んでるか、圧縮があるかの順番だと思います。圧縮が抜けてなんてことはまずありませんので、大抵前の二つで何か解ります。
今回はFI車両ですので、EFIってコンピューターが車体についていて、いろんなセンサー類も疑っていかなくてはなりません(このあたりを一つ一つ点検できる診断機を今後準備していかなければなりませんね)。自分が現時点で出来る事をしてみようと、基本的な点火系、燃料系から当たってみました。タンク(燃料ポンプが入っています)、スロットルボディー、それからIGコイルと現物を交換していって、コンデンサーまでの交換で今回は原因が解った次第です。コンデンサーの入れ替えでエンジンが吹けるようになりましたので、これかなって思ったんです。
ですが、コネクターの中を何となく見たら結構腐食してたんですよね、コネクターを綺麗にして不具合が出た方のコンデンサーを取り付けたらバシバシ吹け上がったので、コネクターが原因だったんですね。
コネクターの中身が腐食するなんて、水が入ることぐらいしか考えられないと思います。まだ一年未満のバイクです。毎週乗った後に綺麗に洗車するのですが、泥が少しでも残っていると嫌ですよね(笑)。コンデンサーはフロントスプロケットの近くにあって、マディー走行中も泥がかかりやすく、たまりやすい場所でも有りますので、洗車時も集中して洗い流す場所でもあると思います。なのでコネクター内にも水が入りやすいのかなー、と思いました。
そんな風に言ったら洗車しない人のほうがトラブルは無さそうですが、結構当たってると思います(笑)。高圧洗浄はあんまり良くないんでしょうね。
ちなみに写真はフューエルホースの先端をカバーするキャップです。メンテナンスする際に被せるんですが、極力細かな気を遣ってマシンに接したいと思います。
話は変わって、これは以前から不思議に思ってたアイテムですけど、SXFのリアショックのディスタンスカラーです。右が4mmオフセット(ノーマルです)、左が8mmオフセット(ローダウンされます)。パーツリストを眺めていて気になったので取り寄せてみました。こりゃあ一体なんだろうと考えていた矢先にたまたま350XCっていう車両をお持ちのお客様からローダウンの依頼を受けました。あんまりお目にかかれるサスペンションでは有りませんので、全部ご馳走になっちゃおう(笑)とノリノリで作業を開始しました。
セッティングはSXベースのクロスカントリー仕様ということで、SXに比べて当然ソフトな内容でした。僕なりにエンデューロで使いやすく、といろいろモデファイをしてきたのですが、考えていた以上にソフトでちょっと意外でしたね。当然この内容(シムの並び)を自分のマシンにも入れてみたのですが、結構行けるんですよね(メーカーが作ったセットなので当然ですけどねー)。
一番意外だったことは、疑問に思っていた8mmオフセットのカラー出てきたことですね。あー、ここに有ったんだと。
ノーマルに対してリアのみ4mmは、以前から(PDSでも)僕はモデファイのひとつとして行っていました。ちょっとリア下がりな雰囲気になるのですが、旋回性が良くて、好フィーリングだと思います。僕なりにリアの4mmに対してはフロントもほんの少しだけ短くして対応するようにしていますが、メーカーがセットしたこの現車のSTDの状態というのは、興味ありますね。
ローダウンのお仕事の依頼でしたので、もう少しオフセットされた物を使います。あーだこーだと書いてきましたけど、毎回同じように考えます。車体に合った寸法、お客さんの体格や技量…とっても難しい作業だと思います。
SXFのモノショックになって、リバウンドディスクとシールホルダーの間にスプリングが入ります。以前このスプリングを外して(まあ仕方が無くて)乗ったことがあったのですが、初期辺りっていうか、ショックにそれ程過重がかかっていないときというか、、その辺りのフィーリングが結構違います。無くても良い(笑)んでしょうが、有った方が断然フィーリングが良かったです。
カラーのオフセットを増やしますので、当然スプリングも長いものにしなくちゃですよね。この辺りはローダウンカラーと一緒に作り直します。
リアショック関連でついでにもう一つ、ローダウンリンクを試してみました。アメリカのサスペンション屋さんの品物なのですが、お客さんから「こんなの試してみたら」とヒントをもらいました。若干ローダウンされるという解説です。他にもステムやステアリングダンパーを取り付けるパーツなどいろいろ作っているメーカーでした。どれもこれも興味深い内容で全部買っちゃいたい気分になりましたけど、まずは一つずつといったところでリンクです。
ノーマルの車体に取り付けてみて、やっぱり少し低くなって、乗りやすかったです。フォークの突き出しもやや多くとったり、戻したりしたのですが、コースによって自分なりに変更してみたら?程度のローダウンでとても好感触でした。良いと思います。走行フィーリングはやや柔らかめに出ますので、セッティングを変更する必要も有るかと思います。でもコースでは必要になりますが、ジャンプの無いエンデューロ的な使い方ならそのままでもいけると思います。
シート高で1cmに満たない寸法ですが、ここまで乗りやすくなるんですよね。お勧めですよ。
その他の関連パーツは、ニューマシンに持ち越しになりそうですが、試していくのが楽しみですね。
EXC用のオープンカートリッジです。太一くんに使ってもらっていたやつですけど、出かける前にメンテナンスのため一回戻してもらいました。自分でこれはいけるだろーと作った物でしたので、僕自身SXFで再度テストしてみました。
オープンカートリッジの良さが確認できました。直線的な動き(ギャップ、路面のうねりに対するレスポンス)はクローズドカートリッジに劣るのですが、適当に剛性が無くて寝かしこみがし易いことと、細かい凸凹などはこっちのが断然良い動きだと思います。サスペンションの全長もクローズドカートリッジに比べて5mm程短いんですよね、なので車両にセットすると当然前傾姿勢になります。フォークが入りやすくなりますので、狭いサーキットやエンデューロ的な場面では曲がりやすいし、取り回しも断然楽になるはずです。
KTMのエンデューロモデルは相変わらずこのタイプを使っていますが、フサベルなんかは先行してクローズドカートリッジが使われています(豪華ですよねー)。なんかセッティングのヒントにしてもらえたら、なんて思います。
90/100-21ってサイズは僕はまだ使ったことが無かったです。BSの布谷さんが、自分で一回使った物だけどどーお? とプレゼントしてくれました。一般的には90/90-21とか、80/100-21とかですよね? エアクッションが増えるって事と、幅広なサイズですので、接地感は出るんだと思います。硬質な路面や荒れた路面に適していますので僕の使い方に合っている感じがしました。
ただマディーではハンドリングが重たく出そうですよね…この辺りしばらく試していきたいと思います。モトクロスライダーでも好みが分かれるそうなのですが、みなさんも一度使ってみてはいかがでしょう、良い結果が出そうな気がするんですよね。
カムチェーンテンショナーを交換しました。純正品は油圧タイプで、チェーンがコマ飛びしてエンジンをやっつけちゃう事があるみたいです(僕レベルだと無いのですが)。確かにこのエンジンを使い始めた一年目にそんな修理を行った覚えがありました。モトクロスでギンギンに走っているライダーは注意したほうが良いと思います。
何回か取り寄せしたことがあったのですが、自分で取り付けるのは初めてで、これをすでに使っている池田さんが居合わせたので一緒に付けてみました。油圧と違って、タイミングチェーンに常にテンションがかかっているので、チェーンの遊びをどれだけ取るかが重要なところです。
池田さんが「コマ飛び防止はもちろんだけど、油圧に比べてフリクションが少ないからエンジンもスムーズに回るし、レーシングなんだよ。」と解説を付けてくれました。言ってた通り、なんだか調子いいみたいです。