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SXS その2

photo:mondo-moto

 前回の続きになります。クローズドカートリッジのセッティングを行っています。このフォークは元々非常に良い動きであまり不満はないのですが、もう少し自分の好みに合った動きにしたいというのがコンセプトです。

 まず行ったのがリバウンドピストン(SXS用)の交換と、簡単なシムの積層変更でした。それに伴いオイルを少し固めのタイプ(いつもオープンカートリッジで使っているオイルになります)に交換しました。その頃は週末ごとに天気が悪い日が続いて、なんとテストした三週とも全てマディーといった何とも悲惨な状況でした。フィーリングはなかなか良くて、窒素のガス圧まで少し上げたりしました。当然なのですが、重馬場ですのでセットは固くなっていくわけです。ですがやっぱり初期作動はあまり良くなくてフロントが滑る傾向は出ていました。四回目のテストでようやくドライコンディションとなり、ようやくまともなテストが出来たのですが、とにかく頭に来るほど動かなかったですね。棒のようなフォークを体感したのも久々でした。

 とまぁ、こうなるだろうというのは薄々理解はしていましたので、対策というか、次に何をしようかというのは決まっていました。固くなってしまったのは窒素のガス圧の上げすぎと、フォークオイルの選択ミスということになると思います。

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 通常のオープンカートリッジとは違ったオイルを使います。SHELLのそのまんまの5番です。割と柔らかめの5番ですね。オープンカートリッジにはこのオイルとSHELLの10番を混ぜて使うのが自分なりにはBESTかなって言うのは以前に書きましたが、この手は柔らかいオイルを使うのが良いみたいですね。

 前回まではミックスしたオイルをインナーに、そのままの5番をアウターに入れるといった、良いフィーリングになるのとは真逆の事をしていました。あえてやってみたかったんですよね。エンデューロ用にセットするのであれば、更に柔らかいオイルでも良いと思います。

 特にポイントになるのはインナーに入れるオイルですね。皆さんはどんなオイルを想像しますか?。ちなみに純正で入ってくるオイルはやや固めの5番です。オイル交換をする際に気をつけてみると面白い結果が待っているかもですよ。

 言い忘れましたが、このオイルで上々のフィーリングが得られました。次回は同じオイルを使い、再度シムの入れ替えを行う予定です。

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 SXSショックの分解図です。ノーマルと基本構造は変わりません。初めて池田さんのを分解した時は随分がっかりしましたね(笑)。知っている方も沢山いると思うのですが、それまでのSXSのショックはシリンダーの中にもう一個シリンダーが入っていて(ナンバー2ピストン用)、ニードルは使われていませんでした。今のSXSの構造は、今の僕にとってはすごく現実的なタイプですね。乗ったフィーリングは素晴らしく良いのですが、どの構成部品が違うんでしょうという話になるのですが・・・

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 まずは、ダンパーのアジャスターが、高速側、低速側で独立しています。多分(笑)、幅広ーーいセッティングが可能になっているんでしょうね。これを使いこなすのって、未だ何となくな状態です、実際のところ。今後もっといろんなコースとかコンディションで試していきたいと思います。

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 インナーロッドがチタンコーティングされています。フリクションレスを狙ってるんですよね、とーぜんの事ですけど。

 後はというとバンプラバー様がノーマルとは違った物を使っているのと、随分ハイレベルなライダー向けのシムの並びといった内容といったところだと思いつつ・・・

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 何といってもこれですよ。一番右のがSXS用です。ちなみに真ん中が09のEXC用で左が09のSX用及び10のSX、EXCとなります。

 SXS用、気色悪い形してると思いませんか?? サスペンションの動きにかなり影響を与えるパーツだと思います。ノーマルのショックにこのニードルとシムの積層を上手くマッチさせると、ノーマルのショックもSXSのショックに近い良い動きになるのではないかな・・・と単純に考える僕は本当に単純な人間ですが、ちょっと真面目に考えて作ってみようかな?と思います。高価なユニットですが、思い切って購入してみるとなかなか面白い発見がありますよ。

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 手始めにSXSノーマルショック(まっちゃんの)《写真右》、SXスタンダード《写真中央》、SXS(改)《写真左》の走行比較をしてみました。

 SXS(改)は積層をSXと全く同じにしました。スプリングは同じスプリングを入れ替え入れ替えでテストです。コースは白河エンジョイランド。ジャンプ、フープス、アップダウン、あと結構固めの土質。試し乗りには絶好のコースだと思います。

 まずは、SXS(改)から。良いフィーリングでした。単純に。悪くなかったです、本当です。次にSXのスタンダード。比較すると初期が固いフィーリングでした。でもそんなことを踏まえて乗るとキビキビした動きでタイムが出そうなフィーリングです。ただ極端ではなくて、短時間でコース状況が固くなったのかなー??って思える感じでした。

 最後にSXSノーマル。コースコンディションは変わってなかったんだと思いました。やっぱり初期作動が良いんですね、このショックは。中間辺りまでは改造したSXSショックと一緒なのですが、その辺りからいきなり固いフィーリングに変わります。ベースが250のXCW用なので、僕のバイクでどうなんだよ?って感じはあるのですが、やっぱりハイレベルなショックですね。SXSはゆっくり走ってもそんなに固くは出ないんです。

 今まで乗ってきた中で、石の上とかロックセクションだらけのコースもあったんですが、そんな厳しいセクションでもSXSショックだと意外に問題なく走れちゃうんですよね。その辺がすごいところで、これをノーマルに生かす方法を今後考えてみたいと思います。

2010.04.30.
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